2012年5月7日
タモの一枚板を「なぐり」という加工で仕上げた私たち「マルトク」の商品です。
「なぐり」とは、木の表面をチョウナやツキノミなどで加工する技法です。
転じて、凹凸をつけた仕上げ面を「なぐり加工」と呼んだりもします。
「なぐり」の加工で使われるチョウナは、樹皮や木材の表面をはつる荒削道具で、最近ではこの道具を使う大工さんもめっきり見かけなくなりました。
製材道具の少なかった昔、木材の平面を作りだすときは、表面をチョウナで大まかにハツり、ヤリガンナで整えるという工程がとられていました。
つまり、製材における下処理の段階が「なぐり」です。
昔から茶室の床柱や数寄屋建築によく使われていた「なぐり」ですが、現代では、無垢材を豊かに彩るデザインとして、室内の様々な場所で使われるようになっています。
「なぐり」は、主に栗の木に施されていた技法ですが、最近では、多種多様な木材に取り入れられています。
また、チョウナを使った手作業ではなく、機械で仕上げたりすることも可能です。
私たちマルトクでは、無垢材に新たな表情を加える「なぐり加工」も承っておりますので、ぜひ一度ご相談ください。
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